治療した歯がどんどん失活歯になっていってしまうのではないかと心配です CATEGORY虫歯治療
20代 男性
併せて治療をしてもらったのですが、神経に近い虫歯があったようで、神経を保護する薬を入れてもらいましたが暫くして冷たいものがしみるようになりました。治療してもらった先生は様子見するしかないとのことでしたが、そのうち温かいものでもしみるようになり、自発痛も出てきたため、神経をとらないといけないだろうという話になっています。
またこの数日でその歯と逆側の奥歯も治療してしばらく経ったのですが、少し冷たいものがしみるようになってきたように感じます。
虫歯を治療した際の刺激で歯髄炎になってしまうことがあるということは知っていますが、初期の歯髄炎でも様子を見る以外に手はないのでしょうか。
このままだと治療した歯がどんどん失活歯になっていってしまうのではないかと心配です。
担当医の回答
ご相談のメールありがとうございます。
中嶋歯科医院の浦井です。
虫歯治療後に痛みが出てきて神経を取る必要があると言われ、その反対側も治療後に冷たいものがしみてきているという状況なのですね。冷たいものがしみてきている歯がこれ以上ひどくならないか、神経の治療になるのではないかと大変心配されているのですね。
冷たいものがしみてきている歯についてですが、症状から考えると確かに初期の歯髄炎の可能性が考えられます。初期の歯髄炎は、「可逆性歯髄炎」と言って、時間と共に治る可能性のある歯髄炎です。基本的に治療済みであればそのまま経過をみることが一般的です。
様子を見る以外に対応策がないかということですが、いくつか考えられます。順にご説明しますね。
今は反対側に自発痛のある歯があるという状況ですよね。もしかして、自発痛のでている歯を当てないようによけて噛んでいるということはないでしょうか。痛みを避けるためにいつもと違う噛み方をしてらっしゃるのであれば、歯に対して普段と違う方向から力がかかり今のように反対側の歯に症状が出てくるといった場合があります。もしそういう状況であれば、自発痛の出ている歯をかみ合わせ調整することで普段通り噛めるようになりバランスが元に戻り歯髄炎が引いてくる可能性があります。
また、歯の症状を和らげるために歯の表面に知覚過敏用の薬を塗ってみるのもいいかもしれません。薬を塗ることで刺激が遮断された、しみる症状が緩和される可能性があります。
確実性のあるご提案にはなっていませんが、少しでも参考になれば幸いです。ご自分のご要望をしっかりと担当の先生にお伝えいただき、納得のいく治療を選択くださいね。
心配な点、不安な点はメールで結構ですのでいつでもお聞きくださいね。
- 記事監修:中嶋 顕
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略歴
- 2002年3月 東京歯科大学歯学部 卒業
- 2002年4月 慶応義塾大学医学部歯科口腔外科 入局
- 2004年4月 平井歯科医院(東京都)
BIOインプラントセンター(東京都) - 2006年4月 湘南デンタルケアーインプラントクリニック(神奈川県)
- 2008年4月 中嶋歯科医院・金沢インプラント 開設
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所属
- ITI(International Team for Implantology)メンバー、公認インプラントスペシャリスト
- 日本口腔インプラント学会会員
- 湘南インプラント研究会員
- 記事監修:院長 浦井 一樹
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略歴
- 2002年4月 新潟大学歯学部 入学
- 2008年3月 新潟大学歯学部 卒業
- 2008年4月 新潟大学医歯学総合病院 入職(歯科医師卒業後臨床研修)
- 2009年4月 公益社団法人石川勤労者医療協会城北歯科 入職
- 2014年4月 城北歯科 所長就任
- 2019年5月 城北歯科 退職
- 2019年6月 医療法人社団慈恵会 中嶋歯科医院 入職現在に至る
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所属
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生年月日
- 1983(昭和58)年10月16日