歯肉の痛み 口腔がん CATEGORY口腔外科
石川県 47歳 女性
平成16年に乳がんを発症し、平成20年に再発。片方の乳房を全摘出しました。平成21年7月より「ゾメタ」を半年に一度投与しています。今年一月ごろより左下奥歯の歯茎あたりが痛くなり、がん治療している病院内の歯科に通っています。診断結果は粘膜症と診断され、ケナログ軟膏を塗って対処するしかないといわれ、塗っていますが痛みが止まりません。(ちなみに軟膏は4月より塗っています)
食事はずっと粥など軟らかいもの中心が続き、右側ばかりで噛んでいるせいか、今度は右側も痛くなり、神経質になるのもどうかと気にせずに食事を続けていると右側の痛みは引いてきました。
しかし未だ、左側の歯茎あたりの痛みは治らず、どうしたらよいかわかりません。通院している病院の先生に聞いても「口腔がんであれば、1月から4か月経過している今、もっとひどくなっているはずである。」と言われ、少しは安堵していますが、ほかのお医者様の見解も知りたく、失礼ながら相談させていただいております。
この痛みは治らないといわれており、毎日の食事が苦痛になっています。
よろしくお願い申し上げます。
担当医の回答
こんにちは。中嶋歯科医院の中嶋顕です。
ご相談のメールありがとうございます。
歯肉の痛みでお悩みなわけですね。
実際に診察していないので、推測の範囲でお答えさせていただきますね。
まず、乳がんになられた経験がら、口腔がんでないかと心配してしまいますよね。お気持ちお察しいたします。
ただ、現在担当の先生がおっしゃっているように、口腔がんの可能性が低いのではないかと思います。
理由は、進行の速度が遅いこともありますが、一般的に歯肉にできる口腔がんの場合、痛みをそこまでともなうことは少ないからです。
どちらかというと、痛くもないので、知らないうちに進行しているというということが多いわけです。
では痛みの原因はなにかというと、当然歯肉の痛みを引き起こす病気はたくさんございますので、適切な検査をしての診断ということになります。
痛みがずっと続くことは精神的にもつらく、どんどん悪い方向に考えてしまうと思います。
担当医の先生と信頼関係をもっておつきあいしていくことが大切なことですが、それもままならなくなってしまいがちですよね。
そのような場合、一度セカンドオピニオンという形で他の病院を受診してみるのも一つの方法だと思いますよ。
結果として同じ診断が得られれば、今の担当の先生といままでどおりよい形でおつきあいしていけると思いますしね。
またご心配なことやご質問がございましたら遠慮なくご連絡ください。
- 記事監修:中嶋 顕
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略歴
- 2002年3月 東京歯科大学歯学部 卒業
- 2002年4月 慶応義塾大学医学部歯科口腔外科 入局
- 2004年4月 平井歯科医院(東京都)
BIOインプラントセンター(東京都) - 2006年4月 湘南デンタルケアーインプラントクリニック(神奈川県)
- 2008年4月 中嶋歯科医院・金沢インプラント 開設
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所属
- ITI(International Team for Implantology)メンバー、公認インプラントスペシャリスト
- 日本口腔インプラント学会会員
- 湘南インプラント研究会員
- 記事監修:院長 浦井 一樹
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略歴
- 2002年4月 新潟大学歯学部 入学
- 2008年3月 新潟大学歯学部 卒業
- 2008年4月 新潟大学医歯学総合病院 入職(歯科医師卒業後臨床研修)
- 2009年4月 公益社団法人石川勤労者医療協会城北歯科 入職
- 2014年4月 城北歯科 所長就任
- 2019年5月 城北歯科 退職
- 2019年6月 医療法人社団慈恵会 中嶋歯科医院 入職現在に至る
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所属
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生年月日
- 1983(昭和58)年10月16日