神経をとった歯の根の治療 CATEGORY未指定
茨城県 37歳 女性
神経をとった歯の根の治療をやり直しています。
左上奥から(親知らずはありません)二番目の歯で、ほっぺがわの二つの神経のあったほうに穴が開いているので、できるだけ悪いところをとって、穴からは下は穴が開いているため?治療ができないので、(細いワイヤーみたいなのはいれていました)、CR?セメント?をつめました。痛みなどがなければこのままつかっていきましょう。もうひとつの(ほっぺがわではないほう)は消毒を続けます。なるべく歯はぬかずに・・というのが現在の状況です。
だいたいこの歯がどのくらい持つのかと聞くと、10年もつかどうか・・・といわれました。そのときの選択肢としては、インプラントやブリッジのようです。
このことについて、セカンドオピニオンとして、ご意見を伺いたくメールいたしました。
担当医の回答
こんにちは。中嶋歯科医院の中嶋顕です。
ご相談のメールありがとうございます。
根の治療のことでお悩みになっているわけですね。
10年もちかどうか‥といわれると心配になってしまいますよね。
お気持ちお察しいたします。
実際に拝見したわけではないので確実なことは申しあげられませんがお答えさせていただきます。
おそらく根尖性歯周組織炎という状態で、根管治療をしている状況だと思います。
そして担当の先生のお話からするとおそらく歯の中になんらかの原因で穴があいているということになりますね。
実際に穴があいているかどうかは、マイクロスコープ(歯科用顕微鏡)やCT検査などをして確認されたのでしょうか?
実際に穴があいているかどうかは肉眼では確認できないことが多いので正確な診断を得るための検査があったかどうかが一つのポイントだと思いますよ。
そして、もし本当に穴があいていたとなると確かに予後の悪い歯ということになってしまうことは事実ですので今後についてよく相談すべきだと思います。
この場合少なくとも2つの選択肢がありますのでよく考えて選択されるべきだと思います。
1つは、提案されているように痛みや腫れなどの症状がでるまで抜歯せずに使えるまで使うという方法ですね。
2つ目は、はやめに抜歯して条件がいい状態で次の処置を行う方法です。
よく理解できないと思いますのでどういうことかご説明させていただきますね。
歯を残すことは当然患者さんにとってはよいことですし、喜ばれることですが、本当に悪い歯を無理に残し続けることは周りの骨や組織の吸収をおこし続けるという側面もあります。
つまり、どうしようもなく抜歯しなければいけなくなった時には、骨や歯肉の状態が悪く、次に行う処置を条件の悪い中で行わなければならないもしくは治療法が限定されてしまうかもしれないということです。
特にのちのちインプラント治療を行う場合にはこのことは非常に重要な意味を持ちます。骨が無い状況ではインプラント治療のリスクも増しますし、そもそも治療自体できない場合もございますからね。
はやく抜歯しておけばよかったということもありえるわけです
これらのことを考えた上で、ある程度長いスパンで考えて、治療法をご相談なさったほうがよいと思いますよ。
どの方法が正解ということはなく、どれだけの期間を見据えた治療か、ご自身の希望もございますでしょうし、現在かけられる治療期間、費用を優先するか、生涯にかかる治療期間、費用を優先するかなどいろいろな要素によって答えは変わってくると思います。
大切な体のことなのでよくご相談なさって納得がいく答えをだしてくださいね。
またご心配なことやご質問がございましたら遠慮なくご連絡ください。
- 記事監修:中嶋 顕
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略歴
- 2002年3月 東京歯科大学歯学部 卒業
- 2002年4月 慶応義塾大学医学部歯科口腔外科 入局
- 2004年4月 平井歯科医院(東京都)
BIOインプラントセンター(東京都) - 2006年4月 湘南デンタルケアーインプラントクリニック(神奈川県)
- 2008年4月 中嶋歯科医院・金沢インプラント 開設
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所属
- ITI(International Team for Implantology)メンバー、公認インプラントスペシャリスト
- 日本口腔インプラント学会会員
- 湘南インプラント研究会員
- 記事監修:院長 浦井 一樹
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略歴
- 2002年4月 新潟大学歯学部 入学
- 2008年3月 新潟大学歯学部 卒業
- 2008年4月 新潟大学医歯学総合病院 入職(歯科医師卒業後臨床研修)
- 2009年4月 公益社団法人石川勤労者医療協会城北歯科 入職
- 2014年4月 城北歯科 所長就任
- 2019年5月 城北歯科 退職
- 2019年6月 医療法人社団慈恵会 中嶋歯科医院 入職現在に至る
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所属
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生年月日
- 1983(昭和58)年10月16日