歯周病の一般的な治療の流れ CATEGORY口腔外科
石川県 35歳 男性
今、通っている歯科医院で重度の歯周病と診断され外科手術と禁煙をしたんですが結果は余りよくありません。
今は2か所から膿がでていて「今後、進行したら部分入れ歯」と言われました。
2ヶ月に一度歯石取りと歯ブラシ指導を行っています。
骨を増やす?などの事は言ってくれませんでした。
それは出来ないのか、現状では意味が無いのかは判りませんが治るとは思えません。
たしか2か所の歯周ポケットの深さは8~9ミリだったと思います。
他の臼歯部も3~5ミリだったと思います。
正直なアドバイスをお願いします。
担当医の回答
こんにちは。中嶋歯科医院の中嶋顕です。
ご相談のメールありがとうございます。
歯周病のことでお悩みですね。
実際に拝見していないので確実なことは申し上げられませんが、わかる範囲、一般的なことをお答えさせていただきます。
まず歯周病の一般的な治療の流れですが、歯石除去をしたあと、深い歯周ポケットが残る場合には外科手術等を行い歯周ポケットを減少させる処置を行います。
ただしここで理解しておかなければならないのは、歯周ポケットを減らすことは骨を増やすことではないということです。
残念ながら、吸収してしまった骨の完全な再生は難しく、一部の限られた病状の場合にのみ行えます。
よって歯周病の治療は、治癒させるというより進行を止める治療になるといったほうがよいかもしれません。
歯周ポケットを減らして管理できる状況を作り出すわけです。
歯周ポケットが3~5mmとのことですが、理想的には3mm以下にして管理していきたいですね。
あと排膿(膿がでていること)している場所があるというのは、急性症状があるということなので、あまり好ましい状況とは言えないと思います。
排膿している部位は残念ながら病状の進行は早いと思います。
もちろん2ヶ月に一度の歯石除去は意味のあることですが、その前に排膿をおさえられないか、8~9mmのポケットを減少させることはできないかを担当の先生に質問してみてはいかがでしょうか。
どうしてもしょうがない理由があるのかもしれませんし、納得のいく説明が受けられるかもしれませんからね。
疑問をいだいたまま、治療に通うのはきっとしんどいことですし、続けられないと思いますから。
またご質問やご心配なことがございましたら遠慮なくご連絡ください。
- 記事監修:中嶋 顕
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略歴
- 2002年3月 東京歯科大学歯学部 卒業
- 2002年4月 慶応義塾大学医学部歯科口腔外科 入局
- 2004年4月 平井歯科医院(東京都)
BIOインプラントセンター(東京都) - 2006年4月 湘南デンタルケアーインプラントクリニック(神奈川県)
- 2008年4月 中嶋歯科医院・金沢インプラント 開設
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所属
- ITI(International Team for Implantology)メンバー、公認インプラントスペシャリスト
- 日本口腔インプラント学会会員
- 湘南インプラント研究会員
- 記事監修:院長 浦井 一樹
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略歴
- 2002年4月 新潟大学歯学部 入学
- 2008年3月 新潟大学歯学部 卒業
- 2008年4月 新潟大学医歯学総合病院 入職(歯科医師卒業後臨床研修)
- 2009年4月 公益社団法人石川勤労者医療協会城北歯科 入職
- 2014年4月 城北歯科 所長就任
- 2019年5月 城北歯科 退職
- 2019年6月 医療法人社団慈恵会 中嶋歯科医院 入職現在に至る
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所属
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生年月日
- 1983(昭和58)年10月16日