抜歯後の痛みで悩んでおり、すがる思いでメールをしたためております。 CATEGORY口腔外科、親知らず抜歯
埼玉県 30代 女性
抜歯後の痛みで悩んでおり、ネットで検索していた際、ひとりひとりの患者さんに対してとても温かい返答をされている貴院のHPを拝見し、すがる思いでメールをしたためております。
ご相談させて頂きたいのは親知らずの抜歯後の痛みについてです。
右下7の根菅治療をしていた際、親知らずが7の歯根にぶつかるような形で横向きに埋まっており、今後炎症を起こす可能性があるとのことで抜歯に至りました。
私が通院しているのは大学病院から口腔外科の先生が週一でいらっしゃる病院で、抜歯自体は30分程で終わりました。
抜歯直後は強いうがいや飲食を控えて過ごし、2〜3日は顔の腫れもありましたが4日目以降は腫れは治まり、1週間後に抜糸をしました。
その際先生には「傷口は綺麗だが、歯肉の盛り上がり方が遅いので少し時間がかかりそう」と言われました。
抜歯後2、3日は抗生物質、ロキソニンが効いていたのか痛みはほとんど無かったのですが、顔の腫れが引いてきた4日目以降、抜歯した周辺の痛みがどんどん強くなり、6時間あけてはロキソニンを飲み続けている状態でしたので、抜糸の際に口腔外科の先生にその旨を伝えたところ「深いところに埋まっていたし、それだけ大手術?だったから仕方ない。痛み止めを飲むのは問題ないですよ」とおっしゃっていたのですが、、
現在抜歯から3週間程経ちましたが、今だに毎食後に痛み止め(市販のイブ)を飲み続けている状態です。
(ひどい時はこめかみまでズキズキと痛んで偏頭痛が起こっていたので神経内科に行った方がいいのかと本気で悩んでおりました)
今はこめかみまで痛むような痛みは治まってはきておりますが、抜歯後の穴が深く食渣も溜まりやすいため気になりますし、根管治療したはずの7辺りがジンジンと痛む為、痛み止めがやめられません。
特に夜シャワーを浴びた後(温まると痛むので、抜歯後から湯船には浸かっていません)や朝起きた際の痛みがひどいです。
(元々くいしばりが強くナイトガードを勧められていたので、それも関係があるのでしょうか、、ちなみに右上7は先天性欠如です)
ネットで検索した際に目にしたドライソケットなのかと心配していましたが、2日前に抜歯した病院で症状を伝えたところ、アクリノールで洗浄され、沁みるか聞かれました。
特に沁みなかったのですが、これはドライソケットでは無いという判断だったのでしょうか?
結局特に症状に対しての説明もなく、痛み止めだけ出されて診察は終え、1ヶ月後に再度様子を見ることになりました。
・通常こんなに抜歯後の痛みは続くものなのか
・ドライソケットではなかったのか
・抜歯した際に7の神経?が傷ついて痛みが続いてる可能性はあるのか
・1ヶ月近く痛み止めを服用していて大丈夫なのか
(体への負担と効かなくなることへの不安)
・この状態でナイトガードを着用することで痛みが和らぐ可能性はあるのか
・このまま同じ病院に通い続けて良いものか、大学病院等他の機関で診ていただいた方が良いのか
(他の機関で診ていただいたとして原因が分かるものなのか、自然治癒を待つしかないと診断されるのか、、)
お忙しいところ大変恐縮ではございますが、何卒宜しくお願い申し上げます。
担当医の回答
ご相談のメールありがとうございます。
中歯科歯科医院の浦井です。
抜歯後に長く続く痛みで大変つらい思いをされてらっしゃるのですね。お察しします。
いくつかのご質問をいただいていますから順にお答えしますね。
通常は、抜歯後1週間程度で腫れ痛みは消退することが多いです。3週間痛みが続くとなれば何らかの原因があると考えられます。
ご存知かと思いますが、ドライソケットとは抜歯した傷が血液でふさがれず口の中に骨が露出し炎症を起こした状態です。通常強い痛みを伴い、時に不快な臭気がする状態です。歯医者がみればまず間違いなく判断できるものですからそのことについて説明がなかったのであればドライソケットは心配しなくても良いかと思います。抜歯後の傷の治りは問題ないとみてもよさそうに思います。
ですので、お口を見ていないので確実なことは言えませんが右下7が今回の痛みの原因になっている可能性が考えられます。まず、よほど無理な力で乱暴に抜歯しない限り右下7が傷つくことはないですから、その点は心配ないとは思います。一つの考えとして抜歯後の腫れが右下7にまで波及しその影響で右下7が痛みを感じている可能性が考えられます。時には腫れにより歯が押し出され挺出、つまり歯が上方に飛び出してしまうこともあります。そうなると、歯根が炎症を起こした歯が挺出により上方飛び出してしまい上の歯とより強く接触することでより強く痛みを感じてしまうという現象が起こります。解決法としては、歯が挺出しているのであれば適切な形態に歯を調整して根管治療を完了させること、となります。ナイトガードだけで解決することは難しいと思います。
ただもし、すでにこれらの対応を取られた後でしたらおっしゃるように大学病院などで一度診察をうけてもらうのが良いかもしれませんね。
痛み止めの服用も1か月程度の連用は全く問題ないですからご心配なさらないでくださいね。
他にも心配な点はいつでもメールでお聞きくださいね。
- 記事監修:中嶋 顕
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略歴
- 2002年3月 東京歯科大学歯学部 卒業
- 2002年4月 慶応義塾大学医学部歯科口腔外科 入局
- 2004年4月 平井歯科医院(東京都)
BIOインプラントセンター(東京都) - 2006年4月 湘南デンタルケアーインプラントクリニック(神奈川県)
- 2008年4月 中嶋歯科医院・金沢インプラント 開設
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所属
- ITI(International Team for Implantology)メンバー、公認インプラントスペシャリスト
- 日本口腔インプラント学会会員
- 湘南インプラント研究会員
- 記事監修:院長 浦井 一樹
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略歴
- 2002年4月 新潟大学歯学部 入学
- 2008年3月 新潟大学歯学部 卒業
- 2008年4月 新潟大学医歯学総合病院 入職(歯科医師卒業後臨床研修)
- 2009年4月 公益社団法人石川勤労者医療協会城北歯科 入職
- 2014年4月 城北歯科 所長就任
- 2019年5月 城北歯科 退職
- 2019年6月 医療法人社団慈恵会 中嶋歯科医院 入職現在に至る
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所属
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生年月日
- 1983(昭和58)年10月16日