保険外の被せものについて,ハイブリッドセラミックとオールセラミックの比較 CATEGORY審美歯科
金沢市土清水 36歳 男性
今、虫歯の治療をすすめています。
まず、前歯を含め計4本治療するとのことで、それについて保険外をすすめられています。
その保険外に値段がいろいろあって、先生からは「ハイブリッドセラミック48000円はすすめない」「セラミックメタルボンド78000円もしくはそれ以上のセラミック+純金、オールセラミックをすすめる」とありました。
ハイブリッドセラミックは、強度が弱く、かけることがある,色も変色しやすいと先生は言っておられました。
この4本以外に3本を保険外で虫歯治療(銀色被せものを白にする)を予定してまして、できれば48000円のものをと思ってしまうのですが。いかがなものでしょうか?
※別案としては、前歯をハイブリッドセラミックで、奥に近い3本をセラミックメタルボンドにする方法もあるとのことでした。
担当医の回答
こんにちは。中嶋歯科医院の中嶋顕です。
ご相談のメールありがとうございます。
被せものをなににするかでおなやみですね。
ハイブリッドだ、セラミックだと言われても患者さんにとってはよくわからないというのが正直なところだと思います。
一般的なお話をさせていただくと、ハイブリッドセラミックはたしかに長期的にみると、変色の心配はあります。ただし強度は、純粋なセラミックと比べて特に劣ることはないという考えが一般的です。
むしろ純粋なセラッミク(メタルボンド、オールセラミック)のほうが、もろさがあるので、場合によってはかけやすくなってしまいます。もちろん純粋なセラミックのほうが見た目は美しく、長期的にも変色がすくないです。
よって、強度うんぬんではなくどれくらい見た目にこだわるかで両者の選択をされるのが良いかと思います。
完璧な見た目を望むなら、オールセラミックにするのがよいでしょう。
ただし、単純に金属を白くするだけで見た目の印象はずいぶん変わりますし、ハイブリッドセラミックで十分満足される方も多いです。
ちなみに前歯でなくても小臼歯(前から4、5番目の歯)であれば状態によっては、保険治療でも白いものを被せることができます。
費用対効果を考えるとこれもいい治療の選択肢だと思います。
自分がどこまで望むのか、できるだけ審美的にいいものをいれたいのか、それとも銀歯が白くなることで十分満足なのか、しっかり考えて納得がいってから治療なさって下さい。
保険外の治療は高価です。同じセラミックの被せものをいれるのでも、人によってその価値の重みも、満足度も違ってしまいます。なぜ自分がその歯に、その被せものを選択したか理解していて、さらにいい治療(どんなものを被せるにしても)が施されること。
これによってはじめて、その価値を感じ、満足が得られると思います。
- 記事監修:中嶋 顕
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略歴
- 2002年3月 東京歯科大学歯学部 卒業
- 2002年4月 慶応義塾大学医学部歯科口腔外科 入局
- 2004年4月 平井歯科医院(東京都)
BIOインプラントセンター(東京都) - 2006年4月 湘南デンタルケアーインプラントクリニック(神奈川県)
- 2008年4月 中嶋歯科医院・金沢インプラント 開設
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所属
- ITI(International Team for Implantology)メンバー、公認インプラントスペシャリスト
- 日本口腔インプラント学会会員
- 湘南インプラント研究会員
- 記事監修:院長 浦井 一樹
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略歴
- 2002年4月 新潟大学歯学部 入学
- 2008年3月 新潟大学歯学部 卒業
- 2008年4月 新潟大学医歯学総合病院 入職(歯科医師卒業後臨床研修)
- 2009年4月 公益社団法人石川勤労者医療協会城北歯科 入職
- 2014年4月 城北歯科 所長就任
- 2019年5月 城北歯科 退職
- 2019年6月 医療法人社団慈恵会 中嶋歯科医院 入職現在に至る
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所属
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生年月日
- 1983(昭和58)年10月16日